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ルーツを我がものに [ポップ/ロック]

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ここ数か月ストリーミングで頻繁に聴いていたのが、ボズ・スキャッグスの新作「アウト・オブ・ザ・ブルース」でした。CD買いそびれてたら、何度も聴くうちに気に入りすぎて、ジャケも素敵だしってことでレコードで購入。素晴らしい傑作なので改めてレビュー。

ずっとストリーミングで聴いていたせいもあり、レコードで聴くと音が良い。
レコードだとベースラインが響くんですよね。そのベースを弾くのはウィリー・ウィークス。ドラムにジム・ケルトナー。ギターはレイ・パーカー・ジュニア。キーボードはジム・コックス。
そこにチャーリー・セクストンとドイル・ブラムホールのギターが客演と。ときにホーンセクションもあり。このメンツによる演奏に魅せられてしまったんですよ。特にチャーリー・セクストンとドイル・ブラムホールIIの弾き過ぎない美学というかにね。

僕はボズの熱心なファンではありません。70-80年代のアルバムはひととおり聴いたことあると思うけど、聴きこんだ覚えはない。そもそも今一枚ももってないし。
ここ二枚くらいはルーツ回帰路線ということでリリースされた時にちらっと聴いただけで、特別興味を持ったわけでもない。最近ストリーミングで聴いたけど、ベテランの余裕が勝ちすぎる歌と演奏に耳を惹きつけられることはなかった。

でも今回は違った。
すべてが絶妙な塩梅なんですよね。演奏のリラックス感と緊張感といい、選曲といい。
ストリーミングで最初に聴いた時は日本盤CDに収録されているボーナストラック2曲も込みで聴いててその2曲も良くて、買うつもりだった輸入盤CDではその2曲はなくてちょっと残念だなと思ってたんだけど、途中からその2曲をけずって聴いてたら、そっちの方が全9曲40分でという最近では短いくらいのボリュームが良くなっちゃった。40分くらいが音楽聴くのに一番集中して聴ける時間だよねやっぱり。レコードだと途中休憩もあるし。

ボビー・ブランドが2曲、ジミー・マクラックリン、ジミー・リードが1曲ずつというブルース・カバーはほぼオリジナル通りのアレンジで、ブランドのカバーはクレジットにわざわざオリジナルのジョー・スコットのホーン・アレンジにならっているとのクレジット。

特別アレンジを変えなくても長い時間をかけて培ってきたキャリアをもってしてルーツを我がものにしている。ブランド曲2曲を聴いてもオリジナルに沿った節回しながら、ブランドのオリジナルと同等の価値を持った歌になっている。それに僕は感動してしまう。70年代と変わらない艶っぽい喉も健在だし、昨年のヴァンの同趣向のアルバム「ロール・ウィズ・パンチーズ」より間違いなく出来は上だろう。

ちょっと毛色の変わったところがニール・ヤングの「オン・ザ・ビーチ」。同名タイトルのアルバムからだけど、もともとニールにしては珍しくブルースっぽい曲だから違和感なし。アルバムの中でメロウないいアクセントになっている。B面の頭ってのいい位置。

残る4曲が長年のコラボレイターだというジャック・ウォルラス作。これら4曲も良く書けた曲が揃っている。ボズが共作した「リトル・ミス・ナイト・アンド・デイ」みたいな初期ロックンロールな曲の熱気も良し。この曲に限らず流麗じゃないグシャっとしたギターサウンドが良いんだよな。こういうとこにチャーリーとドイルのテキサス・ルーツを感じますね。

最近のレコードはダウンロードコードが付いているのが普通だから、これもついてるかと思ったらなかった。普段iPodで聴くのに当てが外れたな。届いてからもう3回も聴いちゃったし、CDも買うか。
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